お夕飯に、残りごはんでケチャップライスを作りました。

具は、玉ねぎ、ピーマン、ちょっとだけ残っていたハムを刻んだもの。
味付けは加糖していないケチャップと塩コショウだけ。

子どもの頃からケチャップライスが大好きでよく食べていたのですが、今日のを食べながらふと思い出したのは、日本にいた頃に勤めていた会社でとっていたお弁当のことでした。

その職場では、朝に注文を取りまとめるとお昼に間に合うようにお弁当を配達してくれる、馴染みの仕出しさんが通ってきていました。
大きなビルにいくつも部署が入っていて、ときには社内会議や来客用のちょっといいお弁当を頼むこともありましたから、仕出しさんにとってもきっと大きなお仕事だったことでしょう。

わたしはいつもほぼ、お弁当を持って出勤していたのですが、ちょっとサボったりw、事情があって作れなかったりしたときに頼んでいました。

お値段も内容もいちばん釣り合っていた「日替わり弁当」を選ぶ人が多かったのですが、一応はメニューがあって、その中に「チキンライス」がありました。

そう、ケチャップごはんのチキン入りのやつです。
これはわたしの大好物!オムライスの中身がこれだったりすると最高です!!

というわけで、お給料日の直後や、なんとなく元気を出したいときなどに頼んでいたのです。

「日替わり弁当」と同じ容器に入ってくるので、蓋には「(チ)ライス(実際には◯の中にチ)」という手書きのメモがセロテープで貼ってあります。

ワクワクで蓋を開けると、そこにあったのは、ケチャップの香りがほんのりの薄赤いごはん・ミックスベジタブル・申し訳程度の鶏むね肉…という内容の、なんともチープなチキンライス。
他には「日替わり弁当」と同じ、レタスのサラダとお漬物が入ってます。

最初は予想外で驚いてしまいましたが、それでもなんだか、紙コップに入った渋いお茶をお供に、ほんのりまだ温かいそれを食べるのは悪い気分ではなかったのです。

たぶん炒めているのではなく、炊き込んであるタイプなのでしょうね。
店頭でもお弁当を売ってるらしい仕出しさんが大量に作るには、そのほうがやりやすいですから。

あの、容器いっぱいにつまったチープなチキンライスを思い出しながら、目の前の真っ赤なケチャップライスを楽しみました。