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メキシコを略して「メキ」です。

わたしが好きでよく食べているもので、勝手にそう名付けています。
ベースの「ごはん」は「メキシカンライス」。

「メキシカンライス」とは、トマトソースで軽く煮たごはんにパプリカパウダーなんかが絡んでいる、メキシコ料理で出てくるアレ。
ブリトーの中身にもなっていたりしますね。

そのごはんに、サルサ・フレスカ(フレッシュトマトのサルサ)をかけただけのもの。

…とはいえ、メキシカンライスもサルサ・フレスカも自家製なので、手間はそれなりにかかってます。

この日は、支配人にはローストチキンの残りでチキン・ケサディーヤを作りました。
自家製のサルサ・フレスカをたっぷりのせて食べてもらいます。

が、わたしは体調不良で食欲がいまひとつなので、さっぱりとした「メキごはん」の出番となりました。

メキシカンライスにサルサ・フレスカをのせて、パクチーとライムも添えて…。
ごはんにしみこんだサルサのうまみとライムの酸味、パクチーの香りで、どよ〜んとした体調でもスルッと入っちゃう。

たまに行くメキシコ料理屋では、メキシカンライスだけをオーダーすることができるので(本来はたぶん、サイドディッシュ的に売っているんでしょう)、わたしは「取り放題」のいろいろなサルサをかけて食べてました。

それが「メキごはん」のはじまり。

メキシコ人がこういうものを食べるのかどうかは、知らないけど…。
自分の好みの味であるのは、間違いなし!

中学3年になるくらいまでは、夏は毎年、母の実家へ行っていました。

海際なので海産物が豊富で美味しいのですが、わたしはちょっと魚アレルギーがあって、食べられるものが限られています。

そんなわたしでも、手放しで大好きなのが「ちりめんじゃこ」。
しらすも好きですが、半干しにしたちりめんは、もっと好きです。

ある夏の日のお夕飯。
わたしはどういうわけか食欲がものすごく、おひつのごはんを何度もおかわりしました。

そのうち、その日のおかずはなくなって、あるのはお味噌汁の残りとちりめんじゃこだけ。

食べすすめるうちに残ったお味噌汁もたいらげてしまい、祖母に「もうちりめんしかないよ?」と心配される始末。
でも、まだまだ止まりません。

いつものわたしは食が細い方なので、母もおどろき顔で、あわてて麦茶を注いでくれました。

ちりめんしかなくたって、そのちりめんこそが大好物のわたしは「ぜんぜん、だいじょうぶ!おいしいよ!!」と祖母に答え、おひつが空になるまで合計6杯もごはんを食べたのでした。

祖母は市場で仕事をしていたので、そのちりめんはたぶん、市場のお魚屋さんか乾物屋さんで買ってきたものだったのではないかと思います。
大きなビニールに入ったちりめんを、少しずつ小鉢に出してくれました。

銀色にキラキラ光る、小さな魚たち。
噛みしめると汐の香りとほのかな塩味。

そのままでも美味しいけれど、ちょっとだけお醤油をかけるとまた美味しい。
常温にちかくなったごはんにたっぷりのせて、パクパクと食べたのを思い出します。

食べすぎると好物を嫌いになることがあるといいますが…。
わたしは今でも、ちりめんじゃこが大好きです。

ただ、アメリカではなかなか質の良いものが手に入らないのが悩みです。
冷凍ものだと、どうしても食感が違ってしまうんですよね。

なので「ちりめんじゃこ」は、日本に帰国したときには必ず買って帰るもののひとつなのです。

なんてことのない、トマトと玉ねぎのサラダです。

でも、わたしにとっては、母がよく作っていた「なつかしの味」。
夏のお夕飯に「なにかもう一品」というとき、よく作られていたと記憶してます。

作り方はいたって簡単。
5ミリくらいにスライスしたトマト中2個(この日は赤と黒っぽいの、2種をひとつずつ使いました)、オニオンスライスよりすこし厚めな2〜3mmの薄切りにした玉ねぎ1/2個を用意します。

平たくて少し深いお皿に、玉ねぎ>トマト>玉ねぎ、の順に適当に重ね並べ、上から酢醤油を野菜の頭が少し出るくらいに回しかけて冷蔵庫で冷やします。

野菜の頭から全体に回るように酢醤油をかけると、いい感じになります。

テーブルに出す前にごま油をくるっと一周。
ピリッとした感じがお好きなら、クラッシュドチリや黒胡椒をかけてもいいです。ごま油をラー油にするのもありですね。

酢醤油の味付けはお好みで。

わたしは酸っぱいのが好きなので、醤油+酢+塩少々くらいで適当にまとめてしまいますが、酸っぱいのが苦手な方は、酸味を抑えるために甘み(みりん、メープルシロップなど)を加えてもいいと思います。

あえて甘酢の味付けにしてしまうのもいい感じ。

コツも何もないような料理ですが、冷やしている間に野菜から水分が出るので、酢醤油の味付けは少し濃い目のほうが合います。

玉ねぎもマリネしている間に辛みがなくなりますが、気になる方は水にさらしてからよく水気を切って使ってください。

要は「野菜のマリネサラダ」なのですが、最後にごま油が入るので「中華風」。
家庭料理らしいシンプルさで、好きな味です。

頭の方と下の方で味にばらつきがでるのも、またよし。
いただくときは、よくマリネされている下から食べていくといいですよ。

まだ家庭にはエアコンがなく、窓を開けるか扇風機を回すかでしか涼をとることができなかった頃、この冷たいトマトサラダはさっぱりしていて、よい副菜でした。

わたしもよく作るようになりましたが、作るときにはいつも、母と夏の食卓を思い出します。

モモ、と言っても果物ではありません。チベットの餃子です。

ネパールの…と言う場合もありますが、わたしがいつも通っているお店はチベット料理のお店なので、個人的には「チベットの餃子」です。

ある日、友人が来訪のお土産に、その「通っているお店」からモモを買ってきてくれました。

その友人こそが「通っているお店」を紹介してくれた人物。
「要るなら買っていきましょうか?」と、わざわざ立ち寄ってくれたのでした。

本当は蒸したてのアツアツをいただくのが一番ですが、冷えてしまっても大丈夫。
別の、美味しい食べ方があるのです。

今日は、具体的な作り方を記します。

フライパンに油を熱して、モモをお互いがくっつかないように並べます。
火は弱めの中火、ふたをしてじっくり火を通します。

しばらくしたら、フライ返しでモモの底をチェックしてみます。
カリカリのきつね色になっていたらOK。
フライ返しで順番にひっくり返し、さらにフライ返しでフライパンにギュッと押し付けます。

ちょうど平たい円盤状になるように、モモの頭をつぶす感じで押し付けてください。
皮がちょっと破れていたりすると、中身の水分で油はねしたりしますのでご注意を。

そのまま、今度は蓋をしないで焼き続けます。
モモの頭が、底と同じようにカリッとしてきつね色になったら、できあがり。

最近はこちらで紹介したときよりよく押し付けて、少しだけ平べったくするようになりました。

モモの中身は「ニラ」「ニラ+牛ひき肉」「鶏肉」「牛肉」の4種類があるのですが、この「焼きモモ」に合うのはなんと言っても「ニラ+牛ひき肉」です!
仕上がりは、点心のニラ饅頭に近い感じ…というと、イメージが伝わりやすいでしょうか。

実は、お店でアツアツをいただくときでも必ず家に持ち帰り分を買って、翌日に作ってるのでした!
わざわざ作る価値のある、リメイクです。

ある日、近所のスーパーで見つけた緑の実。

専門店でもないのに、なんでこんなものが売っているのかはわからないのですが…。

そもそも、このスーパーは時々、珍しいものを少しだけ取り扱うのです。
日系スーパーでもないのに柚子が買えるのもここだけで、お会計のときにはPOSの登録がなく、ひと悶着するのが常。

この実も、お会計時にはマネージャーまでが来て大変な騒ぎになりましたw

大騒ぎの末にわが家にやってきたこれは、こぶみかんの実です。
タイ料理でおなじみの、あの香り高い葉っぱの樹になる、実です。

葉っぱはトムヤムクンやタイカレーに入っているのでもおなじみですね。

タイでは実も使いますが、アメリカではなかなか入手困難で、タイ食材屋でも手に入りません。
わたしもタイ以外では初めて見ました。

どうやって使うかというと、皮を薄くむきとって刻んでカレーやヤム(サラダ)にトッピングしたり、果汁はゲーン(スープまたはカレー)に使うのです。

爽やかな酸味と心地よい青くささ。
そして葉っぱですらも香るこぶみかんの、独特の香気をたっぷりと楽しめます。
いうなれば、いつものメニューがランクアップした感じ!

これはお買い得でした。

あのスーパーには、またぜひ「珍品」を仕入れておいてほしいものです。

友人が自家菜園で作った菊芋を譲ってもらいました。

限りなく自然農に近い作り方をしているものなので、貴重品です!
土付きのままいただいて、冷蔵庫で保管していました。

菊芋は、イヌリンという成分が血糖値の急上昇をおさえてくれる…というので、有名になった野菜です。
フランスでも古式ゆかしいお野菜だそうで、じゃがいもの代わりに食べられていた時期があるため、あまりいい印象を持たれていないのだとか。

フランス語だとトピナンブール、英語だとエルサレム・アーティチョーク、またはサンチョーク、です。
ソテー、ロースト、スープ、ポタージュ、煮物…といろんな食べ方があって、きのことの相性がよい野菜でもあります。

今回、改めて調べた中でも面白かったのが「生をスライスしてそのままサラダにする」という食べ方でした。

数ミリのスライスにしたら、5分ほど水に放ってあく抜きをします。
その後は、お好みの油+お酢、そして塩胡椒で調味するだけ。

わたしはシンプルに、オリーブオイルと赤ワインビネガー、そして結晶塩で味付けしました。最後にあらびきの黒胡椒をガリガリっと。

食べてみるとポリポリした食感が面白く、「揚げてないポテトチップスみたい」とは支配人の談。
アクは多めのようですが、下ごしらえすれば苦いこともなく、食感の面白さだけが残ります。

菊芋を譲ってくれた友人も、この食べ方は知らなかったそうで、試してみるとのことでした。
お漬物にしても美味しいそうです!

いただきものの日本酒があったので、それに合わせた小つまみを。

自家製納豆にたまり醤油をサッとかけたものと、これもいただきものの明太子です。
こういうときにはお漬物や常備菜もよく使いますが、今日は豪華版。

しょっぱ辛いのをちびちびやりつつ冷酒をすする、この開放感といったら!

今回の自家製納豆はうんと粘る感じではないので、スプーンですくいながらチョコチョコと。
時折、かいわれ大根の辛みがツンっとくるのがまたいい感じです。

本当は、辛めのお味噌や美味しいお塩でも飲めちゃったりしますw

一日ほぼ一食で、お昼ごはんをメインに食べているので、夜はこんなふうに「ちょっとつまむ」感じで済ませることが多いです。

あまり忙しくないときには、お昼を作りながら日持ちのする常備菜を作ったり、お昼のおかずを少し多めに作って保存したりして、この「小つまみ」に備えています。

なにもないときは、熟成中の漬物やピクルスを冷蔵庫から引っ張り出したり、買い置きのナッツをいただいたり。

できる限り、8時前に食べ終わるようにして、翌日はお昼ごはんまで水分しかとりません(サプリメントは飲みますが)。
すると、自然に16時間くらいの半断食ができます。

このパターンになってずいぶんになりますが、すっかり慣れてしまいました。

とはいえ、どうしてもお腹がすいて、深夜にちょっとだけヨーグルトなんかを食べちゃったりもしますけどねw

かつてはレストランでしか見なかった紅芯大根、かなりレギュラー化しましたね。

わたしが通っているファーマーズ・マーケットでも、毎年たっぷりと出てくるようになりました。
Whole Foodsなどでも、よく見かけます。

外側は淡いグリーンなのに、内側は綺麗なマゼンタ。
この色合いは、盛り付けのときにいいアクセントになってくれます。千切りや薄いスライスをサラダのアクセントにしたりも素敵。

そんな中でもわたしが一番よくやるのは、ぬか漬けです。

わたしは乳酸菌発酵バッチリの、ちょっと酸っぱいぬか漬けが好きなので、紅芯大根のぬか漬けを切ると、ご覧の通りの真っピンク。
マゼンタカラー全開の色合いになります。

これは紅芯大根の色素が乳酸菌の酸味で全体に回ってできるものです。
他にも、紫大根でぬか漬けをつけると、同じ理由で綺麗な紫がかったピンクになります。

お味はさっぱり&ピリッとした紅芯大根なので、大根の糠漬けとかなり風味が似てます。
紅芯大根のほうが少しかたいので、少し薄めに切るほうが食べやすいかもしれません。

紅芯大根は美味しいお野菜だけど、スープの色が薄い鍋ものの具には、しないほうがいいかも。
このマゼンタが溶け出して、鍋もののスープがピンクになっちゃうからです。

お味には変化は出ないですが、水炊きのときなんかはちょっと驚きですw
チゲ、味噌、カレーなんかの、スープに強い色がつく味付けのときはわかりにくいのでいいかもですが。

個人的には、紅芯大根に火を入れるなら、ポタージュなんか可愛いと思います。
ビーツより淡い、綺麗な薄ピンクのスープができそうです。

お昼のサイドメニューは、サラダ。

今日はブロッコリーの茎、赤たまねぎ、ビーツ、パプリカ、人参。
ファーマーズ・マーケットに行く前日なので、はんぱ野菜をみんな使うようにして、冷蔵庫の掃除もかねてます。

野菜は片っ端からスライスして、かたいものは細く刻みます。
全体をざっくりと合わせて水気を切ったら、さて、味付けはどうしましょう。

しばし考えた結果、マヨネーズ、レモン汁、そしてオリーブオイルでコールスローっぽくすることに。

甘さを加えるのは好きじゃないので、コールスロー風のときの味付けはいつも酸っぱめです。
野菜が甘いから、それで大丈夫!

でも、なにかちょっと変化がほしいな…、ということで「おしゃれな種」の出番です。

この「おしゃれな種」はセロリシードです。
カレーに使うこともあるのですが、わたしはマヨ系のサラダのアクセントにすることが多いです。

セロリの香味と青っぽさ、そして少しの苦味が、マヨ系とよく合います。
その昔、カリフォルニアのレストランで食べたサラダで覚えてきた小技です。

そのときのサラダのドレッシングはクレーム・フレッシュを使ってありましたが、乳製品ベースのドレッシングにも合います。

はんぱ野菜のサラダも、これでアップグレード。
香り高いお昼ごはんになりました。

下ごしらえから入れると、3日がかりの豚の角煮。

1日目は下ゆで、2日目は味をつけるための煮込み、3日目に温め直してタレを作り、それでようやく「いただきます」です。

でも、時間をかけたぶん、お箸でさっくりと割れる、やわらか〜〜い角煮に仕上がります。
タレは煮汁少し煮詰めて、片栗粉でとろみを付けたものを使います。

同じ器に青物(ゆでほうれん草など)と和からしをそえれば、待っただけの価値がある豚の角煮のできあがり!

今回は、2日目の後で角煮を休ませるとき、ふと思い立って半熟玉子を容器のすき間に入れました。

要は味付け玉子ですが、この玉子は温めずに常温でいただきます。
そうすると、あったか角煮と半熟の味付け玉子という、素晴らしい組み合わせに!!

1日目は定食風にしましたが、2日目はごはんの上に直接のせて、角煮丼(半熟玉子つき)にしていただきました。タレも煮詰めただけでサラッとしたまま。
パクチーとネギを刻んだものをどさっとのせて、薬味はダブル!

台湾の魯肉飯にちょっと似てますね。
味がよ〜〜くしみて、美味しかったです。

お肉と玉子を食べきった残りのタレは、豚肉の旨味がたっぷり。
根菜の煮物のベースにしたりして使い切ります。

のばして海藻を入れて、エスニックなスープにするのもいいアイディア。
どっちにしようかな?