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日本にも本格イタリアンやフレンチがあるように、アメリカにももちろん、和食があります。

料理人も最近は日本人にとどまらず、いろんな国の方がいます。
お料理はかなり和食なものから、日本人からすると「そうくるか?」なものまで、いろいろ。

「そうくるか?」なものは純和食派に不評だったりもしますが、日本にも和食と他の国のお料理のフュージョンだってあるし、わたしは単純に「好きか嫌いか」でいいかな、と思ってます。

なので、わたしの場合「ガイジン寿司」というのは、「美味しいお寿司」を出してくれる日本人以外の職人さんにありがたみを込めて使う表現です。

ご存知の通りアメリカではもう、お寿司はもうメジャーどころ。

質を問わなければ普通のスーパーマーケットでも手に入るし、街に行けば「スシバー」もあります。
他のアジア料理と同居していることも多いですが。

わたしの住んでいる街には日本人経営のお寿司屋さんは1軒だけ。
それもどちらかというと「お寿司が出る居酒屋」なので、行ったことはありません。

でも、最近わたしが気に入っている「ガイジン寿司」は、ちょっとおもしろいのです。

オーナーシェフはアメリカ人なのですが、和食に惚れ込んで「寿司シェフ」になったという経歴の持ち主。
そして、和食の中でも「お好み焼き」が大好きなんだそうです。

なので、お寿司屋さんだけど、メニューに「シェフ・オリジナルのお好み焼き」があります。

お寿司はネタの一部を日本から取り寄せて握るのですが、素材の扱い方と組み合わせが面白い!
基本、ネタの上に何かガルニッシュ、という形のお寿司です。

例えば…シダーでスモークした銀鱈の上に「ビーツの細切りとホースラディッシュをおろしたもの」をのせたり、カンパチに「バジルとトマトジャム」をのせたり。

言葉にすると「ぇつ?」ってなるような組み合わせなのですが、これが意外や意外、口が楽しいのです。
確かに変わってるんですが、決して和食から離れすぎず「お寿司」になってる感じ。

お値段はやや高め、ディナーの「おまかせ」は4席しかない…という営業形態なのに、人気が出て開店後2年もたたないうちに支店がオープンしたのには驚きました。

やっぱり、みんな「美味しいお寿司」が好きなんですよ!

元・消防署を改造した店内は、煉瓦の壁と高い天井がおしゃれな空間。

実はここ、以前はお気に入りのカフェがあったところなのです。そのカフェが撤退後、なにが入るのかと思ったらお寿司屋さん!!これには驚きました。

わたしはお昼ごはんが一番重いので、ここへは昼間に来ることが多いです。
「お寿司欲」が高まったとき、大満足とまではいかなくても「お寿司を食べた」という気持ちになれるから!

きっちり仕事がしてある握りもいいけど、リーズナブルに食べたいときはちらし寿司です。

寿司飯の温度と柔らかさもいいし、お刺身の臭みもないし、舌触りも上々。
単純に美味しいです。

きちんと出汁をひいたお味噌汁と一緒にいただくと「お寿司欲」がなだめられるんです〜。
と言いつつ、ビールもしっかり頼んじゃうんですがw

愛する「ガイジン寿司」、いずれはディナーで行きたいと思ってます。

いつものファーマーズ・マーケットに来ている、ピザのフードトラック。

手作りの天然発酵の生地が自慢のお店で、運営しているのは女性だけ。
ちゃんと焼き窯をトラックの中にしつらえてあって、焼き立てを出してくれます。

マーケットの開始時間は午前10時。
いつもそれに合わせてでかけて、始まりから買い物をします。

終わるのは遅くても11時ちょっと前。
朝ごはんには遅く、お昼ごはんには早い、微妙な時間帯です。

他にもいくつか食べ物を売っているベンダーがいて、食事をしている人たちは結構にいるのですが、ほぼ一日一食のわたしにはちょっとタイミングが上手くありません。

そんな感じで、いつも気になりながらもなかなか食べるチャンスがなかったのですが…。
この日は後の予定の都合で、少し早くお昼ごはんを食べることになったので、念願がかないました!

オーダーしたのはシンプルなマルゲリータ。
10分ほど待って渡された焼きたてのピザは、端っこも香ばしく焼けていい感じです。

いわゆる「パーソナルサイズ」で、普通はお一人さま用ですが、わたしたちは二人で半分ずつです。

天然発酵の生地は、ふわっともちっとしていて、ブルックリンにある大好きなピッツェリアの生地とよく似てます。
トマトソースはマーケットにも出店しているファームのもので、これも美味しい!

サイズ感もわたしたちにはちょうどよくて、お腹にもたれない優しい食べ心地でした。
またチャンスがあったら、違うピザを食べてみたいです!

わたしが今のところ、いちばん美味しいと思っているロブスターロール。

それは、ロードアイランド州のニューポートの海岸にある、スナックハウスのそれ。
海水浴客のためにフードや雑貨を売る、その小さなお店のロブスターロールがいちばん好きです。

海岸から見える海は、大西洋。

そのビーチは、地元民が契約で借りるプライベートの小屋が用意されているくらい、歴史のあるところです。シャワーもトイレもきれいなものを無料で使えて、とても居心地のいい場所。

海は…というと、遠浅なのはともかく、大西洋に面していて遮るものがなくて日当たりがよいせいか海藻がものすごく育つので、ちょっと泳ぐと海藻まみれになっちゃったりしますがw

スナックハウス、というからには売店にちょっとイートインスペースがついた小型の店舗です。
言ってみれば「海の家+売店」みたいなものですが、お昼時にはロブスターロールを求めるお客さんで大行列ができます。

ロブスターロールの「ルール」である、専用のパン(ホットドッグパンはNGなのです!)はカリッとトーストしてあり、内側にはバターがしっかり塗られてます。

そこに、あっさりとマヨネーズで和えただけのロブスターミートがたっぷり。
ロブスターミートの甘さがよくわかる、シンプルな薄味なのですが、これがすごーーーくハマる味なんです。

この日は、お供にニューイングランド・クラムチャウダーも買ってみました。
これがまた、細かく刻んだディルがスープに入っていて、他では見ないスタイルで面白かったです。

クラムチャウダーには、このクリームベースの「ニューイングランド・スタイル」以外に、ロードアイランド州独自のスタイルがあるんです。

それは、クリアスープのクラムチャウダー。

「マンハッタン・スタイル」もクリームではなくてトマトベースですが、ロードアイランド・スタイルは、おすましのようなクリアスープなのです。
レストランのメニューにもなるくらい、名物のようです。

海峡にかかる大きな橋を超えてたどり着くニューポートは、ちょっとした非日常を味わえるので、大好きな場所です。
来年もまた、このロブスターロールを食べに行きます!

お客様のために予約した、地元で丁寧に養殖しているロブスター。

車ででかけてピックアップすることになったけど、お客様がいらっしゃる前日にしか養殖場の窓口が空いていないので、前日に取りに行くことに。

そして、どうせオーダーするのなら、一匹多く頼んで(もちろんお支払いは自分たちでしますよ!)、ピックアップした日の「まかない」にすることにしました。

支配人は大きな頭に入った「海老味噌」が大好物だけど、わたしはアレルギーがあってダメ。
ふたりで尾の身を半分ずつ、はさみをひとつずつ、それにサラダでもあれば十分に一食になります。

ロブスターのソースというと、アメリカのシーフードレストランでは「溶かしバター」がつくのが主流だけど、いなわら亭のおすすめは「レモン醤油」。

レモンを遠慮なくたっぷり絞っただけでも、ロブスターの甘みがわかって美味しいんだけど、そこにお醤油をちょろっとすると…これがもうたまらんのです!
ま、これが「たまらん」のは日本人だけかもしれないですけどねw

わたしも支配人も、どうも溶かしバターでこってりさせるのが苦手なので、この「レモン醤油」がお気に入りです。
ちょっといいお醤油を使うのがコツと言えばコツかな。

この日も、サラダを作ってザクザクいただき、蒸した新じゃがいもを添えていただきました。

ランチのあとは、お客様のために仕込みです。
美味しいものをいただいた後は、モリッとがんばれちゃいますよ!

もと住んでた街の海際にあるシーフードレストランが、リニューアルオープンしたとか。

しばらく行かなかったので、3ヶ月閉店していたことも知らなかったけれど、たまたまニュースでその記事を目にしました。

シェフも変わって、料理もだいぶ変えた…ということなのですが、目玉はなんと言っても「曜日で値段が変わっていくハッピーアワーの生牡蠣」でしょう。

月曜日の25セントから始まって毎日、少しずつ金額が上がっていき、日曜日には1.25ドルになるという仕組み。
デッキのバーでのみの提供になるようです。

それは一度、行ってみないと〜〜〜〜!
…というわけで、腎精チャージしにきたのでした。

お昼はガスパチョだけいただいて、ハッピーアワーに食べるように調整までしたりして。

牡蠣は小ぶりだし種類も選べませんが、このお店のオーナーは牡蠣の養殖所を運営しているファミリーだし、品物はマンハッタンのレストランにも卸しているものと同じで、クオリティは万全。
しかも養殖所はすぐ近くなのです。

アメリカでは一年中、生牡蠣を食べます。
出てきた牡蠣は小ぶりと言えばそうですが、夏の牡蠣はこんなものでしょう。

周囲では何ダースも山のように牡蠣を頼むグループやカップルでいっぱい。
わたしたちもひとり1.5ダースという、いつもより多めの牡蠣をいただきました。

このハッピーアワー、冬になっても続けるのかどうかはわかりませんが…。
デッキで食事ができる間に、もう一度くらい「腎精チャージ」に行こうと思います。

友人から聞いたところによると、マンハッタンにはあまり四川料理の店がないんだとか。

マンハッタンに住まう華僑たちの出身地区から来ていることらしいのだけど…。
確かに、あまりみかけないかも。

でも、わたしが住んでいる州…というか、周囲には結構に四川料理の店があるのです。
今回、行ってみたのは、実はもと住んでた街だったりします。

手作りの皮を使った餃子が自慢の、家族経営のお店だそうで、日本式のラーメンやフォーも置いてあるけれど、本当に食べてほしいのは四川式の餃子…と。

それならば…と、ファーマーズ・マーケットの帰りに行ってみたのでした。

オーダーしたのは、四川式の甘辛いソースがかかった水餃子、小籠包(これも皮が手作りで自慢の品だそう)、そして四川と言えばの担担麺。

変化球の担担麺もあったのですが、まずはスタンダードなやつを。

担担麺…の文字からわかるとおり、その昔は天秤で食材や機材を担いで売り歩いたものだったそうで、熱いスープを担ぐのは難しいため、汁無しが原型…と。今も四川ではそのスタイルなのだそう。
そして灌水を使わない、白い麺が使われる…ということでした。

実際、まさにそのとおりのものが来ました!

四川式とはいえ、思ったほどには辛くなく(アメリカ向けに調整しているのかもですが)、どちらかというと、ごまソースの甘みが立ってる感じ。辛味は卓上のホットソースで調整する方式になってます。

灌水のにおいがない麺は具材との絡みもよく、気持ち良いのどごし。
麺も自家製だったりするのかな?

個人的にはもう少し辛くてもいいですが、濃すぎない味は、なかなか。
お値段もリーズナブルだし、店員さんも親切。

BYOB(Bring Your Own Beverage)でビールを持ち込めるのも嬉しいお店でした。
次回は、餃子をせめてみたいです!

引っ越しの翌日は、元の家でまだ作業がありました。

掃除の仕上げをして、冷蔵庫の中身を引き上げて、最後に鍵を返す。
朝から始めたこれらの作業が終わったのは、午後遅めでした。

ランチタイムにはギリギリセーフ。

なんとか終わったのはいいけれど、前日の引越し当日の疲れもまだ残っていて、さすがにまだ料理をする気にはなれず。
ひとまず近所で外食することにしました。

絶対に疲れて考えがまとまらなくなるのはわかっていたので、「何を食べるか」は事前に決めてありました。
悩んだ挙げ句に、手近でつまらないものを食べるのはイヤだしねw

というわけで、選んでおいたのはメキシコ料理。
水辺のレストランで風景もまずまずだし、普段ならデッキで食事をするところですが…。
疲れている上に力仕事で体温が上がりっぱなしというわけで、今日は室内の涼しい場所を選んで。

まずはビールで支配人と引っ越しの完了をお祝い。
あとは好きなものを頼みました。

わたしが頼んだのは、メキシコ風のスパイスを使ったジャンバラヤ。

アペタイザーサイズなので、ポーションが小さくていい感じです。
もともと「猫わけ」なので一度にたくさん食べられない上、疲れでまだ食欲が戻っていなかったので、丁度いい量でした。

荷ほどきはすでに済ませてあるので、ちょっと台所を整理すれば、明日からは料理ができそうです。
ひとまず、ちょっと栄養補給!

引っ越し、がんばりました!!

所用で、オハイオ州に行っていました。

ひとりで行ったので、飛行機を使っての旅行です。
とはいえ、目的地への直行便がなかったので、乗り継いですごい遠回りをしました。

いよいよ帰宅するその日、空港で飲んだのが、この地元のクラフトビール。
クリーブランドのブリュワリーのものです。

わたしはクラフトビールが大好きで、旅先では必ず、地元のビールを飲んできます。

カナダに旅行したときももちろん!
オンタリオ州のクラフトビールをたっぷり、飲んできました!

「ごはんじゃないじゃない」って、いや、これもわたしには立派な「ごはん」なんです。
しかも「朝ごはん」!!

お昼前の便に乗ったのですが、このときしかこのビールを飲む機会がなかったもので、朝の10時すぎにポツーンとひとり、バーに座って飲みましたwww

実はセキュリティをこえたゲート付近にも、このブリュワリーが出店しているバーがあって…。
そこで違う種類のものをもう一杯やっちゃったのは、まあ、ご愛嬌ってことでwww

おかげさまで、飛行機ではよ〜〜〜く眠れました!

ブルックリンの、大好きなピザ屋さんで、遅めのランチ…というか早めのディナーというか。

いつもは具材が決まっている「メニュー」から選ぶのだけど、今日はベーシックなマルゲリータにトッピングをしてみることにしました。
「お好み」オーダーってやつですね。

とは言っても、普通のマルゲリータにオリーブをのせただけ。
でも、これが意外にヒットでした!

オリーブは種抜きのものを手でくずしただけ。
ラフな断面が楽しい歯ざわりになって、塩気も相まってかなりいい感じ!

ここのピザクラストは、シン・クラストより少し厚めの、ややパンっぽい感じのものです。
大きさは程よい感じで、いわゆる「パーソナルピザ」のサイズ。


生地をしっかりと発酵させてあるので、ふわっとしつつも重たい感じはなく、香ばしい風味があります。
耳の部分もモチモチに焼けていて、お腹が空いているときはここも食べちゃいます。

聞いたところによると、イタリア人はよっぽどお腹が空いているとき以外は、耳を食べないんだそう。
わたしはひとまず耳を残しておいて、お腹に余裕があったら、ビールを呑みながら耳をもう一度食べる…ということをしたりしますw

これがいいツマミなのですよ!

このお店はマーケットから仕入れた野菜で作るサラダが綺麗なので、いつか頼もう…と思いつつ、毎回ピザでお腹いっぱいになってしまうのでした…。

珍しく、お呼ばれしてきました。

いつもお世話になっているマスター・コーチにして、青木山荘の女主人・青木理恵さんがお嬢さんを訪ねて来NYされたのです。
わたしと支配人はお嬢さんとも友人ということで、お嬢さんが昨年、引っ越された新居に招待していただいたのでした。

「美味しいもの作るから来てね!」
…なーんて誘われたら、行っちゃいますよね〜。

お嬢さんと、同居中のフィアンセが戻ってからお夕飯…ということで、わたしたちは先に近所のバーでちょっとクラフトビールを嗜み、いろんなことを話しました。

そして席についてびっくり、理恵さんは「習ってきたばかり」という、宮本しばにさんのお料理を再現してくれたのです。
しかも、NYでは手に入りにくい食材は日本から持ち込み、朝はユニオンスクエアまで買い出しに行ってくださった!!

しばにさんのレシピによる、豆腐の和グラタン、春キャベツの美味しい炒めもの、蕎麦サラダ…。
グリーンマーケットで買って来てくださった、大きな帆立のカルパッチョに、出回り始めたばかりの苺を使ったサラダ。

もちろん、ワインもメニューに合わせて。
まさに心づくしのコースでした。

中でも印象に残ったのは、手ずから仕込まれた「八重桜の塩漬け」をのせた野菜寿司。
可愛いお寿司の下に敷いてある笹の葉は、日本から持ち込んでくださったものです。

鎌倉の古民家に住み、いつも昔から伝わる和の心を生活に活かすことを精進していらっしゃる理恵さんの、優しい美意識が感じられました。

美味しかったです!!!!
楽しい時間と心づくしをありがとうございました!