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「パレオ・ダイエット」をご存知でしょうか?

「パレオ」というと、水着の上から着るスカートのようなワンピースのような…という感じですが、この「パレオ」「Paleolithic(パレオリシック)」、つまり「旧石器時代」を意味する言葉から来たものです。

NYにも専門店があり、スカーレット・ヨハンソン、ミーガン・フォックスなどのセレブも活用しているという「パレオ・ダイエット」
この実態をおおまかに言うと「加工品を含む、農業や畜産からの食物を食べない食事法」です。

日常的に簡単に入手できる魚介、鳥類(注1)、玉子、野菜(注2)、きのこ、ナッツ(注3)などを中心とした食材で作る食事をとります。
「旧石器時代には普通に存在しなかった食材」である、穀物、豆類、乳製品、芋類、砂糖、加工油は原則として避けます

調理法としては火を使うことができるので、「ローフード・ダイエット」とはまた仕上がりが異なりますが、凝ったことはせず、あくまでシンプルに「焼く」「蒸す」「煮る」「炒める」などの簡単な調理をして、塩やハーブ類での味付けをします。

詳しく知りたい方はぜひ「パレオ・ダイエット」検索してみてください

今回はその「パレオ・ダイエット」の世界でも、とってもポピュラーな一品「カリフラワーのタブレ・サラダ」を紹介します。

「タブレ・サラダ」はもともと中近東発祥のサラダで、麦を砕いたもの(注4)やクスクスを使って作ります。
が、先だってお話した通り、「パレオ・ダイエット」では穀物を摂取しません。

そこで、その代替として使うのがカリフラワー(注5)なのです。

菜食ダイエットの一環として、カリフラワーを細かくしたものをお米の代わりに食べる方もいますが、「パレオ・ダイエット」でも同じです。

この「カリフラワーを穀物の代わりにする」という発想、なかなか面白い上に便利なのです。しかも手早くできます。

何より、作って半日しても普通のサラダのように水が出ないので、お弁当やポットラックにもバッチリ。

「パレオ・ダイエット」を厳密にやっているのでなければ、お味のバリエーションも色々…というすぐれもの。

では、行ってみましょう!

材料はこちら。

材料<2〜3人前>

  • カリフラワー・200g(1/4〜1/3個ほど)
  • チェリートマト・10個ほど
  • ケール・2本
  • パプリカ(オレンジ、または何色でも)・1/2個
  • 紫カリフラワー・小1個(注6)
  • レモン・1/2個
  • オリーブオイル・大さじ1(ケール用)+大さじ1(味付け用)
  • ・(親指と人差指&中指でつまんで)3〜4つまみ〜
  • 胡椒・適量

道具

  • フードプロセッサ
  • 計量スプーン
  • 中くらいのボウル
  • 大きめのボウル
  • シリコンべら

まずはケールを洗います。
洗ったら、ペーパータオルでしっかりと水気を切ります。

水気を切ったケールの葉を茎から外すように小さくちぎり、ボウルにいれておきます。

パプリカは白い、種を支えている部分(写真の上の方にある、切り取ってある部分)を丁寧に取り(注7)、5ミリ角くらいに切ります。

チェリートマトは、ヘタを取ってから洗って、半割に。
切り終わったパプリカとチェリートマトは大きなボウルに入れます

紫カリフラワーは茎と葉を取ります(注8)。

花蕾の方は小房に分けます。
小房の根元の方はふたつ割くらいにして、砕く方のカリフラワーに加えます。

小房に分けた花蕾たちはパプリカ&チェリートマトと同じボウルに入れておきます

ケールは大さじ1のオリーブオイルをまわしかけ、優しくもんでください
こうすることで水気が出ず、食感が柔らかくなります。

カリフラワー(今回はオレンジのものを使用しました)は小房に分け、根元の方はふたつ割り程度にして、一緒にフードプロセッサで砕きます。先ほどの紫カリフラワーの根元(ふたつ割りくらいの大きさ)もここに加えます。

一般仕様のフードプロセッサで10秒ほどで、こんな感じに砕けます

砕いたカリフラワーとケールを大きなボウルに入れ、まずはオリーブオイル大さじ1を全体に回しかけます

野菜類がよく混ざるように上下を返しながら(シリコンべらを使っていますが、手でももちろんOK!)、塩を加えてさっくりと混ぜます

仕上げに、レモン半個分の果汁を加えて(種に注意してくださいね!)、さらに混ぜます。

全体がよく混ざったら、塩加減を確認してできあがり。

どちらかというと、さっぱりめの仕上がりにしておくほうが飽きずに食べられるので、塩加減は薄味の方がいいようです。

今回は基本的な「パレオ・ダイエット」的な組み合わせですが、そこにこだわらないのでしたら、いろんなバリエーションができます。

  • オリーブオイル&バルサミコ+オリーブ&ケイパーでイタリア風
  • オリーブオイル&ワインビネガー+フレッシュハーブで香り系
  • ごま油+黒酢+醤油&すり胡麻でアジア風
  • カレー粉+生玉ねぎ+ピーマンでエスニック風

…などなど、思いつくバリエーションもまたいっぱい。

味付けには水気の多いドレッシングなどを用いず、あくまで基本の調味料(油+塩気の調味料)だけでやるとよいと思います。

とにかく、野菜を切っておいて砕いたカリフラワーと調味料を混ぜるだけ…と簡単&時短のレシピなので、年末年始の忙しい時期には便利なレシピです。

彩りよく材料を揃えると、こんなに簡単にできているとは思えない仕上がりに!
作りたてもよいのですが、半日ほど冷蔵庫で冷やして味が馴染んだものもまた美味しいので、ぜひ、お試しくださいね!


注1
流派によって異なりますが、基本的には豚・牛・羊などは畜産品となるために食べません。ジビエに該当する食肉はOKだそう。

注2
基本的に糖質(GI値)が低いものを食べます。
花蕾類(ブロッコリー、カリフラワー)、葉物(ほうれん草、ケール)などが対象です。

注3
「木の実」ではないピーナッツはNG。くるみ、ピーカン、カシューナッツなどが該当します。

注4
「ブルガー(bulgur)」と呼ばれる、小麦を蒸してから砕いた「ひき割り小麦」が材料としては有名です。

注5
カリフラワーは、抗がん作用が高いといわれるアブラナ科です。
加熱しても失われないビタミンCが豊富(ビタミンCは加熱で壊れやすいのです)。糖の代謝を促し、疲労回復の効果があるビタミンB1、脂質の代謝に役立ち、目、皮膚、粘膜の健康を保つビタミンB2を含みます。

今回使ったオレンジのものは色付きの品種です。オレンジの色はカロテンから。お味は普通のカリフラワーと同じです。

注6
たまたま手元にあったので紫カリフラワーを使いましたが、これはブロッコリーでも代用可能です。生のまま、小房に分けて使ってください。

注7
この白い部分は苦味の原因になるので、丁寧に取ります。

注8
カリフラワーの茎はブロッコリ同様、皮を厚くむくと食べられます。
葉も炒めものや煮込みにすると美味しいので、別の料理に使ってください。