西海岸在住の友人に「カツ丼を食べたいんだけど、どこかいい店知らない?」と訊いた。

友人の答えは「カツ丼はしらないけど、親子丼が美味しいお店ならあるよ」。
そのお店は、友人夫妻がずっと通っているお店で「ここよりも美味しい親子丼はない」と豪語するところ。

何度かその名前を聞いてはいたけど、今まではどうもチャンスがなくて行くことができなかったのでした。
じゃあ、いい機会だから行ってみようかな、と。

そのお店は本来、焼き鳥屋さん。
どちらかというと「呑処」だけれど、ランチタイムにもお店を開けていて、親子丼はもちろん、定食類も出してるのです。

その日は夜のライブに参加する予定だったので、「お昼にしっかり食べておこう」と支配人と向かったのでした。

気取らない作りのお店は、アメリカの市街にはよくあるタイプのもの。
でも、そのレイアウト上、テーブルにつく前に必ず、そのお店の「売り」である炭火の焼台を目にすることに。

職人さんが炭火の熱をものともせずに食材を焼き上げるさまは、なんとも期待が高まります。

支配人は焼き鯖定食、わたしはもちろん、実は大好きな親子丼をオーダー。
焼き鯖も当然、炭火で焼き上げられるもので、フィッシュロースターで焼かれたものとは違うのです。

親子丼は、半熟玉子を嫌うアメリカ人のために「トラディショナル(半熟)」にするかどうかを訊いてくれます。
わたしはもちろん「トラディショナル」!

やってきた親子丼は、炭火で焼き上げた鶏肉を玉子でとじ、さらにもう一度、玉子を半熟にしたものをのせたダブル仕様。
この立体的な構造には、とってもインスパイアされました。

確かに美味しい!!!

サラダにかかってるのはただのポン酢だし、小鉢(きんぴらごぼう)と香の物が出来合いなのが惜しいけれど…。
それを補ってあまりある、親子丼の秀逸さ!!!

親子丼は子どものころから大好きだけれど、自分ではこんなふうに作れないです…。
ああ〜〜〜〜〜、美味しかった。

翌日、友人に「食べてきたよ!」と言ったときに「美味しかったでしょ?」と笑顔で返されたのが、なんとも楽しかったです。