冬ですから、鯖が釣れます。

わが家はファーマーズ・マーケットに来てくれる、ロードアイランド州の漁師さんからお魚を買ってます。
近海のお魚を一本釣りしている漁師さんです。

この時期、鯖が釣れるとマーケットの前日に「釣れました!」と一報が来るので、よほどのこと(翌日に予定があるとか)がない限り、サクッと予約で抑えちゃいます。

支配人が予約していた鯖を購入しているのを観たご婦人が「どうやって買うの?」と訊いてきたそうですが、なんのことはない、メーリングリストやFacebookページで目を光らせて、確実に予約するんです!

早モン勝ちですからww

この鯖は、ボストン近辺で釣れるので「ボストン鯖」と呼ばれている子。
もちろん、近海の天然物です。

ちょっと前までは、西海岸に拠点を置く日系スーパーがよく仕入れてくれてたんですが、今はそのお店も東海岸から撤退してしまったんで、日系スーパーで手に入れられるところはだいぶ限られちゃってるかも。

今回はちょっと小ぶりの子でしたんで、鯖のコンフィを作ることにしました。

鯖は三枚におろして、表面が軽く白くなるくらいに塩をしてシメます。
2時間ほどシメたら、水気をよく拭き取って、レモン・にんにく・ハーブ(タイム、ローレルなど)・黒胡椒粒たちとともに、ひたひたのオリーブオイルにIN。

この作業は、オイルが冷たい状態からやります。
オイルが熱くなってからではないです。

ごく弱火でじっくり、時折プツ…っと泡が出る程度を保ちます。

決してグツグツさせないこと。
グツグツさせちゃったら、このお料理はおしまいだから、絶対にやらないで。

そのままを保って、弱火でじっくりと30分くらい火を入れていきます。

火入れをしているときは、鯖をひっくり返さなくて大丈夫。
身が柔らかいので、さわると分解しちゃうから。

そのかわり、テーブルスプーンや小さなお玉で、温まった油を皮側へ丁寧にかけてやります。

あとはそのまま自然に冷めるまで放置。

常温になったら、食べられます。
お好みで塩を足したり、レモンをしぼったりして。

オニオンスライスと一緒にしたり、おろし生姜を足したりするのも面白い。
ホットソースで辛くして食べたりも。

パンと一緒に食べたら、美味しいオイルもバッチリ、楽しめます!

保存はタッパーやコンテナに移して、鯖の身が油にしっかりひたるようにしてあげてください。
冷蔵すれば3〜4日は問題なくもちます。

ざくっとほぐしてパスタの具にするのも、いいかも。

ちなみに、頭と中骨は、綺麗にしてからしっかり塩でシメて、「船場汁」にしていただきまーす!
いなわら亭に骨付きで来て、出汁をとられない子はいませんw

タイから帰ってきたばっかりだけど、タイ料理。

なぜか、タイ料理にはタイに行くたびにハマってしまう。
もちろん、和食も大好きだし、イタリアンだってベトナミーズだって…。

でも、なぜか、タイから帰ってくると、タイ料理ばかり作ってしまう。

今日もそんな感じで、タイ料理。
メインはInstagramにのせた「カオチオ・ムーサップ(豚ひき肉の玉子焼き)」。

そのサブにあったのは、結構に得意にしている「ヤム・ウンセン・クン・ソッド(海老の春雨サラダ)」と「ナムトック・ムー(イサーン風・炙り豚肉のハーブあえ)」。

これらをタイの食堂風に、「カオスアイ(ジャスミンライスの白ごはん)」にのせていただきます。

もちろん、カトラリも右手にスプーン、左手にフォークの現地式。
食器も現地の食堂でよく使われてる、ホーローのダサいお皿。

量も少しずつにして、屋台っぽくしてみたりして。
イサーン料理があるので生野菜盛りも用意して、より現地っぽく!

本当は、このメニューにプラスしてゲーン(スープ)があるのが本式なんだけど、ビールと一緒に楽しんだので、スープは割愛ww

作ってみるとわかるけれど、タイ料理はびっくりするくらい野菜やハーブを食べる。
ベトナミーズもそうだと聞いたけど、ごはんを暑い場所で食べるには、生野菜がたくさんあったほうがいいのかも。

ハーブをバリバリ食べるタイ人には、がん患者が少ないという話も聞いたことがあるし。
わたしも実際、タイに居る時のほうがお腹の調子が良かった。

「草食べてる」感なしで、美味しくいっぱいお野菜を食べられるタイ料理、やっぱり大好き!!!
思いっきり作ってみたいから、食べに来てくれる人を募集してみようかなw

アメリカ在住だからというわけではないけど、ハンバーガーは食べる。

わたしの「究極のハンバーガー」は、ハワイ島のヒロにあった、今や伝説のファウンテン「エルシーズ」のもの。
ご主人のジェームズさんが作る、シンプルの極みみたいなハンバーガーがそれ!

エルシーさんは「パンもお肉も、隣のスーパーで買ってきてるのよ、何も特別なことはしてないの」…って言ってた。
教えてもらった「たったひとつの秘密」は、お肉にお味噌を混ぜてること。

鉄板で焼かれた牛肉の薄いパティが、同じく鉄板で切り目を焼かれたバンズにはさまっているだけの、ただそれだけのハンバーガー。

野菜なんか何もはさまってないし、ポテトだってついてない。
紙皿にポンッとのっただけのハンバーガーは、味付けだって食べる人が自分でやる。

確か、2ドル50セントだったと思うなあ。

でも、わたしにとってはそれが「究極のハンバーガー」。
今となっては絶対に再現できない、記憶の中で美しく輝く味。

「エルシーズ」を亡くして以来、美味しいソースや高級な食材を使ったハンバーガーをあれこれと食べてみたけれど、どれもやっぱり飽きちゃう。
結果として「日常に食べるハンバーガー」としてたどり着いたのは、SHAKE SHACKのチーズバーガー。

これに生玉ねぎの輪切りとピクルスを入れるのが、わが家の好み。
ホットソース、胡椒、マスタードだけでいただきます。

日本のハンバーガーはどうも「ごちそう寄り」なので、わたしには重いのよね。
なので、帰国中に口にすることは絶対にない。

そして帰国後の不調が快方に向かったとき、「あれ食べよう」とやってきた。

お気に入りのビールと一緒にいただくシンプルなチーズバーガーは、「日頃」の味だと思う。
美味しかった!

11月の末に、日本から戻ったものの、絶不調だった。

今から状況を思い出すに、どうも軽くインフルエンザだったらしい。

発熱、身体の痛み、倦怠感…。
それでも、せっかく誂えていただいたのだから…と日本から持ち帰ってきたイクラをごはんにたっぷりのせて食べた。

美味しかった。
冷たくてコクのあるイクラの味。
久しぶりに自分で炊いたごはんには、無事に生き延びてくれた季節外れの紫蘇の葉。

でも、食べた翌日、カンペキに起き上がれなくなってしまったw

延々と眠ったあと、何か食べたい…と思って、豆腐チゲを作った。
チゲの素なんか使わない、韓国唐辛子を使って作る、きちんとしたやつ。

出来上がったアツアツを、ゆっくり、ゆっくり味わった。
とはいえ、まだ体調不良すぎて、半分しか食べられなかったけど。

そんなわたしを、胃腸風邪にやられて全くなにも食べられない支配人が見て言った。

「こみちゃんは、体調が悪いといつもチゲを食べてるよね。」

……う〜〜〜〜〜ん?
でも、思い返したらそうかもしれない。

チゲは、わたしの「いたわりごはん」なのかも。
見た目ほどには辛くないし、身体がポカポカになるよ。

実は、夏でもやってますw

わが愛しの「ほどがや千成鮨」。

ここ数年、日本からアメリカに戻る日は必ずここでランチを食べる。
最後だからと理由をつけて、おまかせで美味しいものをいっぱい出していただいて、日本酒も好きなだけ飲む。

お店は大繁盛で、一階席は入れ代わり立ち代わりで「ちょっといいお昼ごはん」を楽しむお客さんでいっぱいだし、二階席にもどんどん、人が吸い込まれていく。板さんたちも、大回転中。

にもかかわらず「ようやく帰国だよね」なんて支配人と話しながら、ゆったりした時間を過ごさせてもらえるのは、本当にありがたい限り。

そうしてわたしたちがまったりしているカウンターの中で、大将の修さんが何やら細かい仕事をされている。
この方のお仕事は本当に丁寧で、盛り付けもアイディアも繊細かつ美しい。
もちろん、美味しい!!!

そして、成田エクスプレスの時間があるので帰るという段になって、注文しておいた品々に加えて、修さんはわたしたちにお弁当をもたせてくれた。

忙しいさなかの心遣いにグッときたのはもちろんだけど、飛行機の中で到着2時間ほど前の、2回目の食事のときに開けてみて、もう一度グッときた。

中身は、お稲荷さんと細巻き2種類が入った、鮨折。

シンプルなお稲荷さんは、食べやすくふたつに切ってあり、あたたかな風合いの干瓢巻と並んでいるのは、自家製のお漬物を細切りにしたもので作ったお新香巻。
かんぴょうのやわらかな食感と、パリポリしたお漬物の食感の対比が、なんとも楽しい。

いやもう、本当にセンスのある人なのだ…。
これをサラッとやれてしまう、プロ中のプロなのだ…。

ありがたく、ゆっくりとかみしめていただいた。

でもね……。
実はね、預入荷物の中にはね、保冷剤と保冷バッグでしっかり包んだ、千成鮨の「鯖の棒鮨」と「すごく美味しい太巻き」が、入ってるのよ!!!

そう、帰宅したらその子たちと旅の完了を祝うのです。

修さん、本当にありがとうございました!
また今年も行きます!!

お寿司をいただくとき、最後は必ずかっぱ巻き。
 
特に理由はないけど、習慣になってる。
単純に、かっぱ巻きが好きだからというのもあるけど、シメの一品にしてあるものをいただくと「あーー、美味しかったなーー」って気分が盛り上がるから。
 
この日は、いつもお世話になっている「ほどがや千成鮨」の修さんが、かっぱ巻きを半分ずつ、別アレンジにしてくれた。
 
なんて細やかな気遣い!!!
本当にこのお店は素晴らしい。帰国したときには、通いつめてしまう。

半分は、普通のかっぱ巻き。
もう半分は、きゅうりを刻んだタイプのかっぱ巻き。
それぞれできゅうりの食感が違うから、楽しく食べられるのだ。
 
こんな楽しさを味わわせてもらえるとは、口福ってやつだなあ。
 
ちなみに、わたしの「究極のかっぱ巻き」は、白ごまをシャリの上に散らしてわさび多め、その上に紫蘇の葉を敷いて、刻んだきゅうりで作る細巻き。
 
でも、家で食べるときには、単純に海苔の上にシャリと白ごまをパパっと載せて、適当に切ったきゅうりを手巻きにしちゃったりもする。
日頃めしだから、そんなもんで十分。

これはこれで、美味しいしね!

帰国したら必ず一度は、サイゼリヤに行く。
 
まだ日本にいた頃にたくさんお世話になっていた、懐かしの味。
今はお酒も手広く扱うようになって、「せんべろ」ができるファミレスとしても有名だとか。
 
同じく「懐かしの味」だった「びっくりドンキー」は、一度、行ってみたら「もう、行かなくていい」になったんだけど…。
サイゼリヤだけは、なぜか帰国のたびに一度は、行く。
 
わたしのお気に入りは、この「ミラノ風ドリア」。
今回はペコリーノ・ロマーノの別売りをオーダーして、トッピング。
 
決して美味しすぎない、でも不味くはない、この感じ。
何にそんなに惹かれるのかなあ…と思っていた。
 
そして先日、日本から来た友人と話していてわかった。
これは、アメリカのダイナーの風味なのだ。
 
その友人とは、ダイナーでビールやつまみを頼んで、深夜まで延々と話した経験がある。
支配人ともども、ダイナーのあのファミレス的な、明るいけどちょっと垢抜けない雰囲気が、大好きなのだ。
 
サイゼリヤの雰囲気は、それとよく似ている。
 
店員に構われすぎない感じもいい。
食べ終わったお皿をサクサクと下げられて「早く帰れよ」アピールをされないのもいい。
 
適当に安くて適当に美味しく、長居できる。
そんな感じは本当に、わたしが大好きな「アメリカン・ダイナー」そのもの。
 
それを自覚した時「ああ、アメリカ生活が長いんだなーー」…っと、思った。

これぞ南インド屋の真骨頂…!!!
 
…の、ミールスをごちそうしていただいた。
何種類ものおかずは、汁ものから煮ものまで、塩加減から食感まで全てが計算しつくされ、一緒になることで絶妙なバランスで完成する。
 
もう、本当にここのスパイス使いは天才的!

わたしがいただいたのは、こちらにレシピがあるミールスにほぼ近いもの。
ごはんにかかっているのは、サンバル。

野菜たっぷり…というか「ベジミールス」ゆえに野菜だけなのだけど、大満足できる。
「週に何度、食べてるかわからない」という友人の談もうなずける完成度。

確かに、何度でも食べたくなる。
わたしもふだんからはあり得ない量を食べてしまった!

それにしても、シェフのそうちゃんは本当に楽しそうに料理をする人だ。
鼻歌まじりに、時には本気で歌いながら。

かと思うと「今、いいところだから見に来て!」とキッチンに入れてくれたり。
こんなに楽しそうに作られたものが、美味しくないわけがない。

わたしもこうありたい、と思える人だ。

いつもいつも、Facebookで観てうならされている、「南インド屋」のごはん。
もとはお店だったけれど、今はクローズして、お料理教室とポップアップ・レストランが主な活動形態になっている、南インド料理の専門店。
 
ありがた〜いご縁があって、北海道にいる間、「南インド屋」が活動拠点にしているマンションの一室にお世話になることに。
 
そして、「南インド屋」のオーナーシェフが、直々に作ってくれたのが、この「ダルバート」。
ずっとずっと画面越しにあこがれていたお料理を目の前にして、もう、夢のよう!!!!

「ダルバート」は、チベットの「定食」。
「ダル(豆のスープ)」+「バート(ごはん)」というシンプルな名前通り、チベット人は毎日一食は必ずこれ、という「定番中の定番」。「ダル」&「バート」のほかに、「サグ(青菜)」「アチャール(漬物)」「タルカリ(野菜料理)」、そこにカレーがつくのがスタイル(カレーがない場合もある)。
 
わたしもNYの東南アジア系のお店がひしめく街でいつも食べていたけれど、「南インド屋」のものはひと味どころかふた味もさん味も違う!
 
全体のバランスがとてもよくて、まさに「定食」。
スパイス使いも絶妙で、毎日でも毎食でも食べられるような、身体に素直に染み込むお味。
 
アチャールづくりのコツや、ちょっとしたティップスを教わりながら、ありがたくいただいた。

「南インド屋」は惜しげもなくレシピを公開してくれているので、ご興味のある方は、ぜひ一度、訪ねてみて。

北海道新幹線で、札幌まで。
実はその先の釧路が目的なのだけど、友だちが泊めてくれることになった。

新函館北斗から札幌へ向かう車中で、意気揚々と食べた「焼きホッケのバッテラ」。
ホッケもバッテラになるんだなー、っと思ったけど、そもそもサバで作るんだから、同じように脂が乗ってるホッケなら正解の食べ方なのかも。

よーく味が馴染んでて、美味しかった!!!

実はその後、食べようとしたかにめしを車中でひっくり返したのはわたしですwww

あ、ちゃんときれいに掃除しました…。
支配人が、道中の長万部で、代わりのかにめしを買ってくれたのだけど、札幌育ちの札幌住みの友だち曰く「あんなの全然美味しくないわよ」、とw

ほんとに美味しいのは、駅弁じゃ無理なんですって。
へーーーー。