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ファーマーズ・マーケットでチキンレバーを買ったら、「これも持っていかない?」と、とあるものをおすすめされた。

耳慣れない単語を出されたので一瞬では理解ができなかったのだけど、見せてもらったら、おすすめの品は「砂肝」。

ピンクの身がいかにも新鮮で美味しそう。
もちろん、いただいて来ましたとも。

さて、どうやって食べようと考えたとき、思いついたのがANOVAで作るコンフィ。

まずは砂肝を解凍して、銀筋をとって下ごしらえ。
水気をとって、オリーブオイル・塩・手持ちのハーブでマリネしてる間に、ANOVAを予熱。

今回は63℃で1時間半の加熱でした。
時間が来たら、お湯から引き上げてそのまま自然に常温まで冷まします。

晩酌の時に食べてみようと、常温になったものを触ったら、なんとも柔らかい。
でも、薄切りにすると、砂肝独特のジャクっとした感触もある。

断面はキレイなピンク色で美味しそう。
ザクリとしながらも柔らかく仕上がった身は、今までにない食感。
これは楽しくて美味しいやつ。

低温調理の良さが活きた一品でした。
食材さえ手に入ったら、絶対にリピート決定〜〜!

冷蔵庫に、里芋がころん、とふたつ残ってた。

西海岸に旅している間も、冷蔵庫で待っててくれた里芋。
保存性が高いので、なーんにも問題はないです。

煮物にするには、ちょっと心もとない量。
ふたりぶんのお味噌汁には、ちょっと多すぎる。

どうしようかな〜、と考えて思いついたのが、グラタンでした。
この日はヒラメのムニエルを作ったので、その付け合せにすることにしました。

そう言えばその昔に通っていたイタリアンのお店で、リークと里芋のグラタンが出たな、なんて思い出して。

作り方は、とっても簡単。
皮をむいて薄切りにした里芋を、バターを塗った耐熱皿に平らになるようにざくざく並べて、上から塩を少々、クリームをヒタヒタになるまでそそいで。
その上から削ったナチュラルチーズ(市販の「クアトロ・フォルマッジ」を使用)と白胡椒を好きなだけかけて、オーブンで焼くだけ。

380F(180℃)で30〜40分、中身がグツグツして表面がいい感じに焦げるまで、ほったらかし。

里芋のねっとりを活かしたかったから、水にもさらさずにそのまんま。
これはじゃがいもで作るときも同じ。

そう、里芋をじゃがいもに変えると、簡単にポテトグラタンができちゃうのですよ。
ソース作りも要らないし、芋の下茹でも要りません。そのままオーブンに突っ込んじゃう。

ただし、少し薄めにスライスすること。
できれば手切りで。

包丁加減で厚いところと薄いところができちゃっても、それでいい。
その「差」が、グラタンの食感に楽しさをくれるから!

あと、クリームは植物性じゃなくて、動物性のを使ってね。
植物性のは、分離しちゃってうまく仕上がらないです。

むっちりねっとりの里芋グラタン、お魚のムニエルのいいお供になりました。

西海岸在住の友人に「カツ丼を食べたいんだけど、どこかいい店知らない?」と訊いた。

友人の答えは「カツ丼はしらないけど、親子丼が美味しいお店ならあるよ」。
そのお店は、友人夫妻がずっと通っているお店で「ここよりも美味しい親子丼はない」と豪語するところ。

何度かその名前を聞いてはいたけど、今まではどうもチャンスがなくて行くことができなかったのでした。
じゃあ、いい機会だから行ってみようかな、と。

そのお店は本来、焼き鳥屋さん。
どちらかというと「呑処」だけれど、ランチタイムにもお店を開けていて、親子丼はもちろん、定食類も出してるのです。

その日は夜のライブに参加する予定だったので、「お昼にしっかり食べておこう」と支配人と向かったのでした。

気取らない作りのお店は、アメリカの市街にはよくあるタイプのもの。
でも、そのレイアウト上、テーブルにつく前に必ず、そのお店の「売り」である炭火の焼台を目にすることに。

職人さんが炭火の熱をものともせずに食材を焼き上げるさまは、なんとも期待が高まります。

支配人は焼き鯖定食、わたしはもちろん、実は大好きな親子丼をオーダー。
焼き鯖も当然、炭火で焼き上げられるもので、フィッシュロースターで焼かれたものとは違うのです。

親子丼は、半熟玉子を嫌うアメリカ人のために「トラディショナル(半熟)」にするかどうかを訊いてくれます。
わたしはもちろん「トラディショナル」!

やってきた親子丼は、炭火で焼き上げた鶏肉を玉子でとじ、さらにもう一度、玉子を半熟にしたものをのせたダブル仕様。
この立体的な構造には、とってもインスパイアされました。

確かに美味しい!!!

サラダにかかってるのはただのポン酢だし、小鉢(きんぴらごぼう)と香の物が出来合いなのが惜しいけれど…。
それを補ってあまりある、親子丼の秀逸さ!!!

親子丼は子どものころから大好きだけれど、自分ではこんなふうに作れないです…。
ああ〜〜〜〜〜、美味しかった。

翌日、友人に「食べてきたよ!」と言ったときに「美味しかったでしょ?」と笑顔で返されたのが、なんとも楽しかったです。

初めて食べたのは、もうずいぶん前になると思う。

西海岸在住の友人夫妻が連れて行ってくれたのは、何年前だったかな。
しばらくペスクタリアンをやってたので、その間は西海岸に行っても食べなかったけど…。

IN-n-OUT(イン&アウト)は西海岸だけのチェーンなので、わたしが住んでいる東海岸では食べられません。

このたび、晴れて雑食になってから初めての西海岸行きが実現したので、懐かしさも相まって、空港からすぐに食べに行きました。

お昼どきを少し過ぎた時間だったのに、ドライブスルーにもいっぱい車がいるばかりか、テイクアウトを頼む人もたくさん。
もちろん店内も、空いているテーブルを探すのも難しいくらいお客さんがいっぱい!

なんとかテーブルを見つけて座り、手にしたシンプルなチーズバーガーには、わたしの大好きな生たまねぎとピクルスを入れてもらいました。
フレンチフライもつけて、もう非常にアメリカンなランチです!

ドリンクは、東海岸のShake Shackと違ってアルコールの扱いがないので、無糖のアイスティーを選びました。

さて、久々のお味はといいますと…。
すごくカリフォルニアっぽい、明るくて楽しい…なんというか、毎日食べても飽きない、ファミリアな味。

そう、これって、あの「ディファーラ」のピザと同じ感じ。
「ディファーラ」のピザも、意外なほど柔らかくて、刺激がない味だったのです。
それゆえに、毎日でも食べられる。

和食で言えば、卵かけごはんに近いのかな?
特に刺激はないけれど、落ち着く味…という印象でした。

Shake Shackのは、もっとシンプルかつシャープで、お酒に合う味なんです。
あくまでわたし個人の感想ですけどね。

柔らかい味のチーズバーガー、久しぶりの西海岸に迎えてもらった気分でした。
美味しかったです!!

早朝の飛行機に乗って、カリフォルニアへ行くことになった。

セキュリティの時間や、空港までの時間を計算したら…なんと、出発は朝の3時前。
数時間だけ仮眠して、夜中に起きて支度することに。

本来、こんな深夜1時すぎの時間には何も食べないけれど…。
乗継地に着く時間などを考えると、食事できそうなタイミングは午後になりそう。
これはさすがに厳しいです。

そこで、軽く消化のよいものをいただこう、ということになりました。

軽くて消化がよい…ときたら、候補のひとつは、釜玉うどん。
しかも手早くできるから、支度にも影響はでません。

少し柔らかめに茹で上げたうどんに、これまた半熟玉子よりも消化がよいという「温泉玉子」をのせることに。
薬味はすりごまとネギ。
仕上げにだし醤油をかければ、あったかい一品のできあがり。

麺量も控えめにして、飛行機でじっとしてる間にでもきちんと消化するようにします。

あたたかいうどんは、とっても美味しかった!
ホカホカしたおなかをかかえて、車に乗り込んだのでした。

中華系スーパーに買い出しに行ったら…出会ってしまった、空芯菜!

今夜のツマミは、これで決定!
ザブザブ洗って、ザクザク切って、ナンプラーとオイスターソース、そして唐辛子とにんにくで、パックブン・ファイデーンの気分でいきます。

タイ料理の中でも、あまり辛くないので人気があるこのメニューは、「パックブン(空芯菜)」+「ファイデーン(赤い炎)」という料理名が示すとおり、本当は火柱があがるくらいの強火で炒めるもの。

とはいえ、家の中じゃそんなのは無理なので、可能な限りの強火で、ちょっと寒いけど換気のための窓も開けて。
炒め方は「青菜の炒めもの」で書いたとおりの「カネコ式」。

実は、タイには二種類のパックブンがある。
ひとつは、中国料理でもよく見かける、葉っぱの細い「パックブンジーン(中国空芯菜)」。
もうひとつは、幅広の葉っぱがついてる「パックブンタイ(タイ空芯菜)」。

「パックブンタイ」は、生でも食べます。
鎌倉でイベントをやったときに、廉売所で売っているのをみて即買いし、お客さまに生で召し上がっていただいたことも。

この、上にぽんっとのってる細長い葉っぱが「パックブンタイ」です。

なんのクセもなく、シャリシャリしてて美味しい葉っぱでして、わたしはバンコクのイサーン料理のお店で付け合せにされているのを見て写真を撮り、後日ガイドさんに質問して知りました。

「パックブンジーン」は生で食べないそうですが、こちらは生で食べるとのことで、よく付け合せになってるんだとか。

この日のイベントで余った分は、打ち上げで出すお料理のひとつとして炒めましたが、「パックブンタイ」のほうが、少しだけぬめりのある食感で、シャクシャクとした歯ざわりにアクセントがあって面白かったです。

また、出会いたいなあ!

チヂミは焼き上がったら、新聞紙で余分な油をとる。

どこかの韓国料理のレシピ本に書いてあったことを、今もずっとやってます。

そして、焼く時は油を多めに入れて、表面をカリッとさせる。
粉(小麦粉と米粉のブレンド)は、ニラがようやくまとまる感じでOK。

ザクザクっと切って、チョカンジャン(酢醤油タレ、韓国唐辛子・刻みネギ・すりごま入り)でいただきます。
これがもう、ビールにぴったり!!

シンプルな食べ物だから、いろんな作り方があると思うけど、うちのはずっとこんなふうです。

以前は生地に玉子を入れなかったけど、今は入れてます。
そのほうが風味がいいし、コクがでる気がするから。

ニラが好きなので、中華系のマーケットで見つけると買うんだけど、ご存知のとおり、とっても足が速い!
ので、まとめてサクッといただける、チヂミにして食べきることが多いです。

粉も玉子もネギも、たいてい、家にあるしね。

あ、そう言えば、しばらく「鶏ニラ蕎麦」を作ってないなあ。
今度の食べ切りは、それにしよう!

いろんな人種が住むNYCでもひときわエスニックな地域、ジャクソンハイツ。

インドをはじめ、パキスタン、ネパール、チベット…そこに入り込む韓国や中国、そしてタイにミャンマー、インドネシア。
とってもアジア色が濃くて、マンハッタンに住んでいる人でも異国感を感じちゃうらしい。

その街の中に、とっても気に入っているチベット料理のお店があります。
立地がすごく面白い店なんだけど、はじめての人はたぶん、入るのをためらうんじゃないかなwww

何人もの友人に紹介したし、日本から来た友人を空港へ迎えに行って、いきなり連れて行ったことも。

そこでいつも、わたしと支配人は「モモ」というチベットの餃子を食べます。
他の料理もあるんだけど、なんせ少食なのと、その「モモ」の美味しさに、いつも同じものを頼んでしまうのです。

BYOBでもあるので、いつもこっそりビールを持ち込んで、楽しませてもらってます。
ビールをOKしてもらっているぶん、チップはしっかり支払ってきますよ!

まず「ベジモモ」。
これは中にたっぷりと刻んだニラだけが入っているもので、わたしが知る限り「ベジモモ」でこの仕様はこのお店だけ。他のお店では、じゃがいもや人参、グリンピースなどが入っているものが多いです。

そして「チキンモモ」。
ここのチキン餡には、しょうががたっぷりと入っていて、香りよく美味しいのです!

そして、お土産用に「ビーフ&チャイブモモ」。
これは刻んだニラとちょろっと牛肉のひき肉が入っているもので、家に帰る頃にはすっかり冷めてしまってるそれを、フライパンで焼き戻すのです。

ちょっとフライ返しで押し付けて破かないようにつぶしながら、じっくり焦げ目をつけて。
焼き上がりは中華の焼きニラまんじゅうみたいにします。

持ち帰り用に用意してもらった「モモソース(チベットのハーブやスパイスでできていて、けっこう辛いです!)」や、黒酢+自家製唐辛子のごま油漬け+お醤油でいただきます。
わたしはこの黒酢を使ったタレが大好きで、お店でも同じ組み合わせです。

わざわざ、お土産分を買って作る「焼きモモ」、翌日に作っても大丈夫なところがお気に入り。

ウィンター・マーケットで出会った、コネチカット州の奥から来てくれるファーム。

ここのファームは、どこも育苗中でオフシーズンなのにもかかわらず、新鮮な葉物をたくさん持ってきれくれるのです。
そして、ここんちの葉っぱは強い!!!

数日たったくらいじゃしなびることもなくて、葉先のチリチリしたところは、この葉っぱが寒さにあたって育ってきたことを証明してる。
味も濃くて美味しく、すぐにお気に入りになりました。

毎週のマーケットでたっぷりと葉物を買うから、時には炒めものでワシワシといただきます。

この日はスイスチャード(フダンソウ)とケール。
にんにくと唐辛子をアクセントに海老も入れて、胡椒とナンプラーでささっと味付け。

わたしの青菜炒めは、敬愛する料理家・細川亜衣さんの「野菜」という本に載っている「カネコ式」に準じたもの。

青菜をバサーーっと入れたあとは、葉っぱのカサが半分になるまで決していじらないというやり方で、わたしの場合、調味料は葉っぱを脇に輪のように避けて、真ん中に空いたスペースで煮立ててから全体を和えます。

具材を入れるときも同じやり方で、調味料の前に投入して強めの中火でガッと火を通してから、調味料を加えて全体を合わせる感じ。

家庭の火力では、フライパンは振らないほうがうまくいくように思います。
きくち正太さんがご著書で表現していたように、鉄板だと思えばいいんじゃないかな、と。

海老はぷりぷり、青菜はざっくりしんなりの半生。
あーーー、炒めものがうまくできると、すごーーーく嬉しいーーー!!

前から気になってた低温調理器・ANOVA。

手が出ない値段ではないのだけど、絶対になくちゃいけないという感じでもなく、どちらかというとガジェット的な印象を持ってたのです。
必需品でないとなると、なんとなく「まあいいか」みたいに流すことも多くて…。
「気になるアイツ」状態だったのです。

が、ある日、支配人が店頭表示品をものすごーーーくいい価格で買うことに成功して、ANOVAがうちにやってきたのでした。

作りは非常に簡単。
鍋(スチロール箱を使う人もいる)にANOVA本体を固定させる「台」と、本体だけ。
電源の入り切りも、コンセントを入れるか入れないかで行う。

わたしのモデルはBluetoothがついているのでスマホアプリが推奨されていて、スマホで温度や時間を操作する…んだけど、このアプリが非常に使い勝手が悪くて、わたしは本体で操作してしまうことのほうが多い。

希望する温度に予熱して温度が固定されたら、ウォッカで消毒したジップロックに入れて可能な限り空気を抜き、「真空」状態にした食材を入れて加熱するだけ。

とはいえ、温度管理や衛生管理面などで様々なコツや注意点がある(調理器具の消毒、芯温の管理など)。
詳しいことはググればいっぱい出てきます。

わたしは水量が多めに入る圧力鍋の胴体部分を使って、加熱中はこんなふうにアルミホイルで蓋をする。
加熱時間が長い時は、厚手のバスタオルで鍋をぐるっと包んで保温することも。

できあがったのが、上の写真の鶏肉の醤油煮。
醤油・みりん・おろしニンニクで、鶏チャーシューのような感じ。

殺菌と美味しそうな焼き目をつける目的で、ANOVAで調理後にフライパンやオーブンでの調理を加えることもあるけど、この日はあたたかいままですぐに切っていただきました!

初めてにしては上出来かな?
確かに鶏肉はふんわりと仕上がってるし、臭みはなく、味もちゃんとしみてる。

普通に美味しかった!!
で、これは何度も作ってみて、自分の好みに調整して行く必要があるな…と思いました。

いろんな方が低温料理をやってレシピを公開しているのだけど、季節・油温・鍋の大きさ、材料の大きさと温度…などなど、細かい部分がぜんぶ違うから、そのレシピに従えばドンズバ、ってこともないわけで。
もちろん、条件がうまく合致して、一発でうまくいくこともあると思うけどね。

というわけで、ANOVAとの遊びが始まったのでした!